Sweet Christmas Eve♪
「もちろん彼が選んだデザインの指輪ではないがな」
「フフフ…分かってますよ。ありがとうございます。このデザインが気になってたんです」
「それならよかった。俺もお前にはこれが似合いそうだと思ったから」
「やっぱり恭介さんは私のことがよく分かってますね」
「当たり前だ。貸してみろ」
恭介さんに指輪を渡すと私の右手を取り中指にはめた。
「だけど間に合ってよかった」
えっ?
あ、
「彼がやきもきしてたように俺も焦ってた。一応今日にはって言ってたけど」
人気ブランドなので入荷待ちだったもんね。
「えっ、じゃあ恭介さんいつ」
受け取りに?
「お前が彼に電話してる時に。お前が店から出て行かなかったらそれはそれでまた大変だったがな」
恭介さんは私を驚かせたりサプライズが好きだから私の前でプレゼントを受け取ることはしないもんね。
ある意味、恭介さんの美学みたいな。
プレゼントはサプライズって。