カーテンの向こうの悪魔
窓からいきなり風が入り込んだ。
風の勢いが強くて、机の上に貼ってあった紙が1枚吹き飛んでしまった。
「夕月の紙吹っ飛んじゃったな。まぁいっか。どうせあいつ来ねーし。」
「夕月って?」
「E組みの笹川夕月。幼馴染」
「ふーん。なんで来ないってわかるの?」
「なんとなく」
「そっか。」
笹川夕月・・・女の子?男の子?想像しずらい名前だなー。
「ていうか窓閉めよっか!また風吹いたら紙飛んでくし」
「頼む」
座っていた席から立ち上がり窓に向かう。
なんで4月の暑くもない時期に窓なんか開けてんだろ。開けたの秋ちゃん?
窓閉めるのにカーテン邪魔くさい。
一回開けよう。