可憐な日々
まだ誰もいないホールを見つめ、

「この華憐に…カレンがいても、いいのよ」

女は呟くように、そう言うと、

2人の方へ振り返り、笑顔をつくった。

「着替えてくるわ」

「…は、はい」

その笑顔の、あまりの美しさに、

店長達は、一瞬見とれた為、反応が少し遅れた。

慌てて、深々と頭を下げる2人を残し、

女はホールにでると、事務所と店内の間にある…

更衣室に消えていった。
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