可憐な日々
履歴書には、亡くなった母親の番号を書いた。

解約はしていないけど…お金を払っていないから、

止められていた。

隣のホステスが、目を細めながら、面倒臭そうに、メールを打ってる姿を見て、

「やっぱ…いるよなあ〜」

可憐は、溜め息をついた。

店内に、聞き取りにくいアナウンスが流れ、

可憐が呼ばれた。

席を立つ可憐を、メールを打ちながら、

ジロッと睨む女達。

その目には、嫉妬と妬み。

自分達は、呼ばれない。


可憐は、その視線達には、気づかなかった。

若く、容姿の良い可憐は、店にとって、使い勝手がいいみたいで、

ヘルプとして、席をたらい回しにされた。

慌ただしく、席と席を行ったり、来たりする。

(なんて…忙しいんだあ)

ふらふらになる頃、

可憐の仕事は終わった。
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