可憐な日々
第7章 再会
可憐が落とした学生証を見つけた清掃のアルバイトは、パニックになった。

未成年が、こんなところに泊まった。

何か…犯罪に巻き込まれたのか。


警察に届けるべきだが…未成年を泊めたと…ホテルの問題になるかもしれない。

一介のアルバイトである自分が見つけたとなると、事情を聞かれるかもしれない。


そうなると…まだ学生である自分も、知られることになるかもしれなかった。

(学校に知られるのは…まずい)

お坊ちゃん学校である母校に、アルバイトをしてることが、ばれたら…よくて、停学…最悪は、退学だ。

頭を抱えていた稲田亮は、学生証を落とした人が…急いでいたのか…それ以外も落としていることに、気付いた。

それは、名刺だった。

「クラブ華憐…NO.22…可憐…」

それも、店の名刺だった。




< 57 / 80 >

この作品をシェア

pagetop