可憐な日々
次の日。

学園内の白いベンチが並ぶ中庭を、闊歩していたエイリは後ろから、声をかけられた。

「工藤!」

エイリが振り返ると、息を切らせながら、走り寄ってくる稲田に気付いた。

「工藤!少しききたいことがある」

稲田はキョロキョロ周りを見回すと、

「ここじゃなんだから…」 
校舎の後ろを、目で合図を送った。

エイリは頷くと、稲田の後ろに続いた。




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