可憐な日々
「ありがとう」

可憐は、香里奈の手を取り、にこっと微笑んだ。

「大丈夫だから」

「可憐…」

その笑顔が、香里奈には無理して見えた。

少し涙ぐむ。

「じゃあ…香里奈」

あまり思考回路の回らない可憐は、手を振りながら、

香里奈から、離れた。

(二日酔いだ…最悪)

早く帰りたい。

それしか、可憐の頭には、浮かばなかった。




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