好きです。
「今まで、お世話になりました!!」
みんなが一連に整列し、
深く頭を下げた。
「ごめんね、さっき校長室で話してるとこ聞いちゃったんだよね」
「本当はケイちゃん先生にいなくなって欲しくないけど」
「きっと、ケイちゃん先生にとっては好きな人といるのが1番幸せなんだろうなって」
「ありがとう…」
「でも、その代わり。葉月を大事にしないと僕が許さないから!」
こいつも…翼のこと好きなんだろうな。
みんなのおかげで、
俺も決心がついた。
「それより今は、演劇に集中しなきゃ」
こうして俺は、最後の文化祭を楽しむことにした。
でもこの時はまだ、
気づいていなかった。