らぶ♂ちょい

「私のことを馬鹿にしてるんですね? 1年も男に縁がないって」

「馬鹿にした覚えはない」


モテる西野さんには、きっと分からないんだ。


「もう男ナシの人生だっていいんです」

「ごちゃごちゃ言わずに来い」


――ひゃあっ!


引き寄せられた肩先。


西野さんは、そのままミーティングルームの扉を開いた。


と、そこに――……


「……西野くん」


西野さんの元カノ、千里さんが、今まさにノックしようと手を上げたポーズで固まっていた。


ポツリと西野さんの名前を呟く。

< 29 / 71 >

この作品をシェア

pagetop