らぶ♂ちょい
お互いに拳を突き出して、コツンとぶつけ合う。
それがいつもの挨拶らしい。
この店で会うということは、早苗さんと同じく、西野さんの同級生なのかな。
「仕事の調子はどうだ?」
「ボチボチだな」
他愛のないやり取りで、近況報告を一通り終えると、私に視線が注がれた。
慌てて会釈を返すと
「……あ、彼女か?」
西野さんに伺いを立てる。
彼女だなんて、滅相もない。
隣で小さく首を振る私。
「あ、まぁ……俺はそう思いたいんだけどね」
――え!?