らぶ♂ちょい
自覚した恋心


「おはよう、コトリちゃん!」


エレベーターを待つ中、挨拶と共に頬に突き刺さる西野さんの指。


いつもの挨拶。
いつものイタズラ。


それなのに。


「……どうした? どっか具合でも悪いのか?」


いつものように言い返さない私の顔を、西野さんが覗き込んだ。


「い、いえっ……何でもないです」


……ダメだ。
まともに顔が見られない。


不規則なリズムを刻み始めた鼓動。

視線を避けるように顔をそむけると、ついてくるように西野さんまで回り込む。


「どれ、熱でもあるのか?」

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