らぶ♂ちょい

「もう、止めてよっ」


西野さんにからかわれて、今度は真佐美まで。


「――しっ!」


真佐美と話していると、京香が人差し指を唇に当てて身を潜めた。


……なに?


条件反射で真似をして身を小さくすると、千里さんがスッと私たちの横を通り過ぎて行く。


「お、おはようございます」


か細い声で挨拶をすると、一瞬投げ掛けられた視線は、これまで見たこともないほどに冷たくて。

挨拶さえ返してくれないまま、ロッカールームを出て行ってしまった。


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