らぶ♂ちょい

……どうして?
そうなんでしょう?


「ヨリが戻ったんですよね?」

「何を言って――」

「――西野くん」


遮られた西野さんの声。


突然ミーティングルームのドアが開かれて、入って来たのは――……


千里さんだった。


……ほら、やっぱり。


「……千里、どうかしたのか?」

「話したいことが……あるの」


私がいることなんて、お構いなし。

千里さんは、西野さんと私の間に立ちはだかった。


そんなことをしなくたって、西野さんは千里さんのものなのに。


「……それじゃ、失礼します」


逃げるように、その場を去った。

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