らぶ♂ちょい

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「それにしても、とんだ災難だったわね、ナナ」


エレベーターを降りて、エントランスへ向かいながら、京香と真佐美が口を揃えた。


「千里さんがそこまでするなんて、思いもしなかったわよね。それだけ、ナナのことが脅威だったんだ」

「脅威だなんて、やめてよ」


全然太刀打ちできないんだから。

それに、そんなことをする必要はなかったのに。


ファイルの改ざんをして私を困らせなくたって、西野さんは、ちゃんと千里さんの元に戻ったのに。



「コトリちゃん」


そう呼ぶのは、西野さんの他にいないから。

呼び止められて、ついビクっと震えてしまった。