不思議な６人組

不思議な彼女

side陽
彼女の去った部屋には静けさだけが残っていた。
彼女・・・天藤奈桜。
特例で認めらた、唯一の生徒。
新しい子が転校して来ると噂になったあの日からずっと興味があった。
龍君でも調べれない女の子。

初めて彼女が教室に入ってきたときには驚いた。さらさらの黒の髪。ととのった顔立ちに、化粧をしていなくてもわかるきれいさ。だけどそれだけじゃなくただよっている空気がほかの人と違う。似ているとするならば、われらの生徒会長様。
自分の自己紹介もシンプル。
席に着いた時も誰ともかかわりたくないと言っているような雰囲気。綺麗な境界線が引かれている。
一人を望んでいた彼女。