不思議な6人組
 「どうだ~?上手いだろ~?」
不敵に笑う彼。その言葉通り口の中にあるものはとてもおいしかった。

 「・・・本当にあなたが作ったの?」

 「嬢は疑り深いね~。本当に作ったって言ってんだろ~」
そう言って気にした様子もなく、私に突っ込んだフォークで食べている。
なんだか、妙にこっているお弁当で。
ニンジンは、花形だし。

 「へぇ…、今度教えてもらうかしら」
そうポロっと呟けば隣から「おい」不機嫌な声がした。
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