不思議な6人組
仮にも恋人というポジションの人間に何かあっては困るからかしら。
それこそ、放っておいてほしいわ。
貴方の所有物ではないのだから。

 「…そ。じゃぁ」
一歩足を進めた時彼は、また口を開いた。

 「明日なさも迎えに来るからな。メール入れるから勝手に行くんじゃねーぞ」
その言葉に返事することもなくただ足を進める。
何を言っても無駄なのだから。

 「じゃぁな我らがお姫様」
中に入る前に聞こえた帰り際の一言が

 「…嫌い、なのよ。関わるだけ」

今日一日の中で胸に刺さった。
傷を残すように。
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