うそつき執事の優しいキス
口の中でもごもごと言い訳しながら、わたしは神無崎さんからなるべく離れるようにカラダをずらした。
同じように、初対面に近い宗樹には、何やかやと理由をつけられて、近づかれても……抱き締められても大丈夫だったのに。
神無崎さんに握られている手が、肩が……なにか、イヤだ。
じわじわ逃げ出そうとしているわたしを見て、どう思ったのか。
彼は、握っていた手と、肩を『ぱ』と放して笑った。
「正体を知って、なお、逃げ出す女も珍しいよな。
ま、オレもマジだから最初から飛ばして行く気はねぇよ。
無理やりヤったら宗樹にも怒られるし。
オレのコトを知らないから、ダメだっていうなら、ゆっくり判っていけばいい。
今は出会ったばかり。
そして先は、結構なげーんだからな」
…………………………………
……………
同じように、初対面に近い宗樹には、何やかやと理由をつけられて、近づかれても……抱き締められても大丈夫だったのに。
神無崎さんに握られている手が、肩が……なにか、イヤだ。
じわじわ逃げ出そうとしているわたしを見て、どう思ったのか。
彼は、握っていた手と、肩を『ぱ』と放して笑った。
「正体を知って、なお、逃げ出す女も珍しいよな。
ま、オレもマジだから最初から飛ばして行く気はねぇよ。
無理やりヤったら宗樹にも怒られるし。
オレのコトを知らないから、ダメだっていうなら、ゆっくり判っていけばいい。
今は出会ったばかり。
そして先は、結構なげーんだからな」
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