うそつき執事の優しいキス


「……っ」


 息が出来なくて、苦しくて。



 でも、宗樹を一秒でも長く感じていたい……と思う。




 好き……




 宗樹のコトが、大好き……



 溢れる想いは、泣きそうに切なくて。



 あっという間、と思ったけれど。



 実は驚くほど長かったに違いない。



 ぼうっとなったわたしを強く抱きしめて、宗樹がささやく。



「セカンド・キスも貰ったぜ。これで、理紗は俺のものだ。
 もう誰にも、渡さないぜ?」


 耳元をくすぐるぞくっとするほど色っぽい声に、顔がかあっと熱くなる。
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