うそつき執事の優しいキス
宗樹と一緒にカタる今、頑張っていることと、未来(さき)の話が楽しくて。
ピアノの椅子を転がしたまま、絨毯に座り込んで、どれだけ話をしていたんだろう?
宗樹が、じゃあ、そろそろ帰るって、わたしの部屋を出て行ったのは、夜もだいぶ更(ふ)けた後だった。
……今日も、一杯いろんなことがあったなぁ。
疲れていたけど、心地よく。
わたしの唇にはまだ、宗樹の情熱的な唇の感覚が残ってる。
そのことが、嬉しくて、恥ずかしく。
宗樹の背中を見送った後、電気も消さずにベッドに飛び込んだら、ほどなくして部屋の照明が消えた。
「……爺?」
ウチには、自動消灯器なんてモノは無く。
絶妙なタイミングでメインの照明消え、薄暗がりになったならたなら、それは執事のしわざだ。
わたしが静かに呼びかけると、今度こそウチの執事長、藤原宗一郎がベッドサイドまでやって来た。
そして、深々と一礼する。
「はい、お嬢さま。なんでございますか?」
「いつから、そこにいたの?」
「少々前からでございます」
わたしが、宗樹とキスをしている所、見た?
……とは、とても聞けずに、別のコトを聞いてみた。
ピアノの椅子を転がしたまま、絨毯に座り込んで、どれだけ話をしていたんだろう?
宗樹が、じゃあ、そろそろ帰るって、わたしの部屋を出て行ったのは、夜もだいぶ更(ふ)けた後だった。
……今日も、一杯いろんなことがあったなぁ。
疲れていたけど、心地よく。
わたしの唇にはまだ、宗樹の情熱的な唇の感覚が残ってる。
そのことが、嬉しくて、恥ずかしく。
宗樹の背中を見送った後、電気も消さずにベッドに飛び込んだら、ほどなくして部屋の照明が消えた。
「……爺?」
ウチには、自動消灯器なんてモノは無く。
絶妙なタイミングでメインの照明消え、薄暗がりになったならたなら、それは執事のしわざだ。
わたしが静かに呼びかけると、今度こそウチの執事長、藤原宗一郎がベッドサイドまでやって来た。
そして、深々と一礼する。
「はい、お嬢さま。なんでございますか?」
「いつから、そこにいたの?」
「少々前からでございます」
わたしが、宗樹とキスをしている所、見た?
……とは、とても聞けずに、別のコトを聞いてみた。