よくばりな恋
「あせることないやろ、処分はいつでもできるし。思いきれへんのはまだ自分に必要ってことちがうか」

・・・・・・・・・・思いがけない優しい言葉。目の奥が熱くなってしまって、さっと顔を背けてしまった。

「お昼、お蕎麦くらいしかできないんですけどいいですか?」
とキッチンに入り、気付かれないように目元を拭う。

簡単にお蕎麦を作って、キッチンの隣の茶の間として使っていた和室にお昼を用意した。

「月1しか帰らないんで保存食みたいなモノしかなくてすいません」

「いいよ。帰りにまたなんか食おう」

しばらく無言で向かい合ってお蕎麦をすする。なんでわたしこんな知り合ったばっかりのイケメンと家でお蕎麦すすってるんだっけ・・・・・・・・・・?


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