よくばりな恋
京都の狭い一通だらけの路地を難なく運転し、わたしのマンションの前まで送り届けてくれた。色々あったけれど、1日付き合わせてしまったのは事実だ。ちゃんとお礼を言おう。

「ありがとうございました。あの高速代とガソリン代・・・・・」

「そんなの払わせるオトコはいないよ」

「でも・・・・・」

「翠!」

え・・・・・・・・・・?肩を掴まれ引き寄せられ、先生の顔が近づく。

「せ・・・・・・・・・・」

言葉は先生の唇に飲み込まれた。

ほんの数秒のキス。

「これでチャラ」
先生がニッコリする。

「〜〜〜〜〜っ!」

「あ 真っ赤」



わたしの心臓・・・・・・・・・・もたないかも・・・・・・・・・・。
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