よくばりな恋


「おまえ、髪つるつるやな。子供の髪みたい」

先生が何度も髪を梳く。

至近距離があまりに恥ずかしくて、逃れるために顔をそむけようとした。


顔が引き寄せられる。

「せんせーーー」


重なる唇。



角度を変えて、何度も啄むように。


キッチンに響くリップ音。


ダメなのに・・・・・・・・・・。逃げなきゃいけないのに・・・・・・・・・・。


目を閉じて受け入れている自分がいる。


「・・・・・・・・・・翠、口開けて」


ほとんど唇の上で先生が囁く。


訳もわからず少し口を開ける。すぐに先生の舌が侵入してくる。


「んっ・・・・・・・・・・!?」


まるでそこに意志があるように、わたしの口の中を動き回る先生の舌。


「う・・・・・・・・・・ん」


自分のものではないような声が思わずもれる。



口中を逃げようとするわたしの舌を絡めとられる。



ダメ・・・・・・・・・・!



先生の胸を叩く。細いと思っていたのに意外と厚みがある。
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