幸せでした。
徐々に学校に近づくにつれて同じ制服を着た
生徒も増えてきた。
学校に着くと、中学とはまったく違う雰囲気で
入試のときも来たけど正直まだ緊張している。
「ニャー」
どこかで、小さな鳴き声が聞こえた。
その声につられるように私はその声の主の元へ。
「あー。降りれなくなっちゃたのか」
そこには、大きな桜の木上に小さな猫が。
助けてあげたいんだけど。スカートだし。
でも、やっぱり助けるべきだよね。
「よいしょっと」
なんとか、猫と同じ所へたどり着いた。
猫も、何事もなかったかのように普通に
降りて行った。
「え?」
降りれなかったんじゃなかったの・・・?
今度は、本気で自分が降りれなくなった。
「どうしよ。間に合わないよ。入学式」
半べそをかきながら呟く。