動物系。
そして、女は俺の頭を撫でて唯ちゃんに向かって

「あたしの智樹を取らないでよ」

と言った。

バッと唯ちゃんを見ると目に涙をいっぱい溜めて

「と、もき、くん…」

俺の名前だけを呟いて鞄も何もかも置いてその場から走り出した。

ッ!唯ちゃん!

「おい!お前離せ!なにしてくれてんだよ!」

それだけ女に言って唯ちゃんの鞄もちゃんと持ち追いかけた。


「…唯ちゃん!唯ちゃん待って!」

唯ちゃんは止まってくれない。


っ。やっと追いついた。

「はぁ。唯ちゃん捕まえた。」

そう言って唯ちゃんを後ろから抱きしめる。
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