【完結】クリスマスのプレゼント


「……飲みに行きませんか。」






what?


『え、ちょっと待ってよ。どう考えればそうなる訳?』

いきなりの事で頭がついていかない。


「だから…ここで話すのも何ですし…

それに課長寒いでしょ?温かくしないと、ね?」

確かに雪すごい降ってるけども…!

彼が自分のマフラーを私の首に巻きつけながら言う。

ずるいんだ、その優しさは。

そこまでされると何も言えなくなる。

2年前の事を忘れてしまいそうになる。

それだけは…絶対ダメ。

『いきなり優しくするなんてずるい。
毒舌なのに。
それに…矢田くんが寒いよ!』

「毒舌ですかね?笑
どこに行きますか?
俺の事は気にしないでください。」


嘘つき、寒がりなくせに。


でも…今日だけ。


今日だけは。


今日だけだから。


クリスマス・イブを男性と過ごす。


きっと今日だけ。


いや…今日しか矢田くんと一緒には居ないから____
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