【完結】クリスマスのプレゼント
ちょうど2年前のクリスマス・イブに
私は、『婚約者』だったはずの彼に別れを告げられた。
彼はもう、新しい女を連れていた。
意味が分からない。どうして、私はこんな目に遭わないといけないのか。
私は、特別冷めていたという訳でも無い。
ただ…仕事があまり片付かなくて彼との時間が作れなかっただけ。
…まぁその結果こうなった訳だが。
でも、彼が別れを告げた時少し。
ほんの少し。辛かった。
私って本気だったんだな、ってその時やっと。
気づくことができたけど、もう遅かった。
どうしてちゃんと時間をつくらなかったのだろう、
と後悔しても後の祭り。
だから、せめて私は。
笑顔で送り出してあげたいと思った。
涙を必死で抑えて笑えているかわからないけど無理矢理つくった。
『今までありがとう、楽しかったよ。
……………お幸せに。ごめんね。』
急いで来た道を戻る。
涙が溢れて溢れて止まる事を知らない。
私は、この時思った。誓った。
絶対に幸せにならない。もう誰とも付き合わない___と。