【完結】クリスマスのプレゼント
どこだ?やっぱり闇雲に探すなんて無理だったか…。
『!!』
いた!
『課長!』
大声で叫ぶ。周りの目なんて気にしない。
驚いた顔の課長はどこか泣きそうな顔だった。
「どーしたの?」
もう時間が無い。ハッキリ言わないと。
『俺、課長の事好きです。なんで…なんで泣きそうな顔してるんですか…?』
「え…っ…?……
…ごめんね、私付き合えないよ。」
『……』
「気持ちは嬉しいよ?でも…ごめんね
さよなら…」
悲しげに笑うその顔から目が離せなかった。
金縛りのように動けなくなった体をよそに、課長は踵を返して歩き出す。
『待って!!』
ピタリと動きを止めた課長。
それでも顔は向けない。それならこっちは…
『じゃあ…なんでそんな顔してんすか?
俺に言えない過去とか…あるんっすか?
もしかしてそれ…引きずって今も恋愛できないとか…?
うっわー、それどーな_』
「やめて…もうやめてよ…!」
課長は泣いていた。
そりゃそうだ。立て続けに酷い事を言ったんだから。
でも、反撃してくれなきゃこっちが動けない。
俺は一気に課長との距離を詰めた。