コワレモノ―人類最後の革命―
次の瞬間。
私が電話をかけたクラスメートの男子、渡辺龍臣(ワタナベ・タツオミ)が私達の方へとダッシュで近づいてくる。すると渡辺は、無防備な希実のスカートをめくり、そしてその中のシークレットゾーンをケータイのカメラに収めた。
「ちょっと!」
希実が慌てて水筒から口を離すが、もうその時には渡辺は私の後ろにいた。
「上原のスカート内写真ゲット! ネットにアップし…」
「やめて!」
希実の高い声が、叫びとなってだだっ広い屋上の空へと放たれる。
「そんなことしたら…私、もう学校に来れなくなるじゃん…。だからやめて!」
「大丈夫だって。バラされても、どうにかなるから」
あと一息。この私の言葉に、私が予想する返答をしてくれたら…。
「もうどうにもならないよ!」
これだ。このセリフを希実が口にするのを、私は待っていた。
「希実」
「何…?」
「希実のその言葉が、聞きたかったの」
「えっ…?」
「私だって、もうどうにもならないの」
「…何のこと…?」
「私、もうモデルになる道は完全に閉ざされたから」
「あ…」
希実の顔色が変わる。意味を理解したらしい。
「どうにもならないことを励まされても、むしろイラつくだけだから。希実も、今実感したでしょ?」
「…うん…」
私が電話をかけたクラスメートの男子、渡辺龍臣(ワタナベ・タツオミ)が私達の方へとダッシュで近づいてくる。すると渡辺は、無防備な希実のスカートをめくり、そしてその中のシークレットゾーンをケータイのカメラに収めた。
「ちょっと!」
希実が慌てて水筒から口を離すが、もうその時には渡辺は私の後ろにいた。
「上原のスカート内写真ゲット! ネットにアップし…」
「やめて!」
希実の高い声が、叫びとなってだだっ広い屋上の空へと放たれる。
「そんなことしたら…私、もう学校に来れなくなるじゃん…。だからやめて!」
「大丈夫だって。バラされても、どうにかなるから」
あと一息。この私の言葉に、私が予想する返答をしてくれたら…。
「もうどうにもならないよ!」
これだ。このセリフを希実が口にするのを、私は待っていた。
「希実」
「何…?」
「希実のその言葉が、聞きたかったの」
「えっ…?」
「私だって、もうどうにもならないの」
「…何のこと…?」
「私、もうモデルになる道は完全に閉ざされたから」
「あ…」
希実の顔色が変わる。意味を理解したらしい。
「どうにもならないことを励まされても、むしろイラつくだけだから。希実も、今実感したでしょ?」
「…うん…」