コワレモノ―人類最後の革命―
「何? こんなところに連れてきて」
「私これから塾あるから、手短にお願いね」
「分かってるって」
「それで、話って?」
「…この学校の裏サイトって、見たことある?」

私が尋ねると、全員が首を縦に振った。

「その中で、コワレモノって人のスレ見たことある?」

今度は、ちらほらとうなずく程度。

「誰、その人?」
「何か、週に一回くらい夢壊しっていうのをやってて、それのターゲットに選ばれた子は全員学校を辞めてるの」
「な、何それ…」
「都市伝説…的な?」
「何者なのかは分かんないんだけど、今までだと希実とか、茉湖とかが辞めたのはこの人が原因っぽいの」
「嘘、茉湖ってその何とか壊しをされて辞めさせられたの?」
「多分ね。ほら、これ」

スマホをいじり、茉湖への依頼のあったページを見せる。

「ホントだ…」
「この『乙骨』って人と『ブラック・カーゴ』って人が何か頼んでる…」
「それに対して、コワレモノがオッケーって書いてるでしょ? だから十中八九コワレモノが怪しいと思うの。…あ、それでね、今日見てみたら、また新たな書き込みがあったの」

画面を下にスクロールさせる。

「ほら、これ」
「ん?」
「何か…今までと違うよね?」

その書き込みがこちら。

「皆さんへお知らせです。次の夢壊しの対象は君川結那に決定しました。ユーザー様からのご依頼はなかったのですが、君川結那は相当嫌われているようなので依頼は必要ないかと存じます。つきましては、皆様に少しご協力を依頼しようと思います。まずは尾所咲羅さん、本日放課後に次の三人を図書室へ連れて、この書き込みを見せて下さい。氷室雪乃(ヒムロ・ユキノ)、光岡月見(ミツオカ・ツキミ)、春名花梨(ハルナ・カリン)の三人です。連れてきたら、その三人と尾所咲羅さんの合計四人は当サイトに実名で書き込みをお願いします。詳細は追ってお話しします。コワレモノ」
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