コワレモノ―人類最後の革命―
皆が悪口を書いている間に、私がなぜこの三人を選んだのかを教えておこう。

私が思うに、三人は私を突き飛ばしたメンバーに関与している。直接突き飛ばしたわけではないが、あのメンバーに指示を出したと考えている。

だが、その三人が黒幕というわけではない。この三人が関わっているとなれば、上に必ず、ある人物の存在がある。

この学園の影の支配者として時折ささやかれる女…坪根姫乃(ツボネ・ヒメノ)。

彼女は学級委員長でも生徒会長でもない。だが、裏で手を回してこの学園を牛耳っているのだ。

そしてその腹心の「部下」が…雪乃、月見、花梨の三人なのだ。

姫乃が何かをしようとする時、必ずその三人が姫乃の代理の者となる。三人は姫乃に利用されているだけなのだが、三人も姫乃のおこぼれにあずかっており、なおかつ姫乃の魔の手から逃れることはできないためこの立場をやめないのだ。

つまり…私の腕ならびに足をもぎ取った真犯人は、姫乃と言ってもいいのだ。

もちろん、根拠はある。それは、夢壊しの依頼をしてくる「乙骨」さんの存在だ。

私は、この「乙骨」さんが姫乃ではないかと考えている。乙骨、つまりオツホネ。坪根。つまりツボネ。誠に安直な考えだとは思うが、私を突き飛ばした実行犯のメンバーと照らし合わせれば納得がいく。

実行犯達は、全員この頃姫乃と仲が悪かった。

自分では一切手を汚さない、ずるがしこい姫乃のことだ。私が復讐することを予測するのもたやすいことだろう。

そこで、私に復讐の炎を燃え上がらせるきっかけを実行犯に作らせたのだ。私の復讐を利用して、全員を学校から葬り去るために。

だから…決めたのだ。

最後の実行犯である結那を消した後は、取り巻きの三人と…姫乃に夢壊しを行う、と。
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