コワレモノ―人類最後の革命―
そして…結那は、退学処分となった。

本来私がやりたかった方法とは少し違うのだが、結果良ければすべてよし、だ。

だが、私にはまだ一つ、気になることが残っていた。

「…黒田」

授業が終わり、今度は私が黒田を呼び出した。

「ん？」
「あの…告白のこと、なんだけど…」

今まで恋愛というものを一切してこなかったせいか、恋愛関係の言葉を口にするだけで体が熱くなる。

「あれ…どうしたらいい…かな？」

すると黒田は、うつむいて答えた。

「…悪い」
「えっ？」
「俺…尾所のこと、騙してた」
「騙してた…？」
「…あれ、君川に指示されてやらされたんだ…」
「やらされた？」
「ああ。恐らく、お前に恋愛感情を植え付けて、自分が夢壊しされるのをやめさせようとしたんだろうな。結局無理だったけど」

…何だ。

勝手に信じた私が、バカみたいだった。恋愛なんて…私ができるわけがないのに。

「で、保険として渡辺も同じことやらされてたってわけだ。…おっと、そんなことよりお前、もっとやらなきゃいけないことがあるんじゃないか？」
「やらなきゃいけないこと？」
「…坪根の腰巾着ズ、早く始末しないと大変なことになるぞ」
「どういうこと…？」

すると黒田は、スマホを見せた。それは裏サイトの私のスレッドだったのだが、そこに書いてあったのは…。

「コワレモノは、尾所咲羅です」
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