コワレモノ―人類最後の革命―
「動かないで」
雪乃にだけ聞こえるような声で呟いた後、私は陰から銃を雪乃の頭に突き付けた。そしてひそかに、ドアを閉め…。
「ん…!?」
ドアが、固くて閉まらない。…いや、誰かがドアを押さえている?
ドアをゆっくりと見てみると…雪乃が、左手でドアをしっかりと押さえていた。
「撃つよ」
牽制を掛けるが、雪乃は手を離さなかった。
「嫌だ…閉めないで…!」
「その手を離して!」
心なしか、声が大きくなってしまう。カーテンを閉めた二人も、私達を見て唖然としていた。
「おい、何やってんだよ…」
「手伝ってっ…!」
女子一人対女子一人。力はほぼ互角。男子の助けが必要だ。
「ちょっと待ってろ!」
しかしながら車いすの二人の動きは教室内では遅く、その時間はいたずらに私の握力を消耗するだけだった。
「もう、無理…」
雪乃の顔をちらっと見てみると、だいぶ苦しそうな顔をしている。もう少し、もう少し頑張れば…。
「ああっ!」
雪乃が、ついに手を離した。私の粘り勝ちだ。すぐさま私はドアを閉め、鍵をかけ、銃をもう一度雪乃の頭に当てた。
雪乃にだけ聞こえるような声で呟いた後、私は陰から銃を雪乃の頭に突き付けた。そしてひそかに、ドアを閉め…。
「ん…!?」
ドアが、固くて閉まらない。…いや、誰かがドアを押さえている?
ドアをゆっくりと見てみると…雪乃が、左手でドアをしっかりと押さえていた。
「撃つよ」
牽制を掛けるが、雪乃は手を離さなかった。
「嫌だ…閉めないで…!」
「その手を離して!」
心なしか、声が大きくなってしまう。カーテンを閉めた二人も、私達を見て唖然としていた。
「おい、何やってんだよ…」
「手伝ってっ…!」
女子一人対女子一人。力はほぼ互角。男子の助けが必要だ。
「ちょっと待ってろ!」
しかしながら車いすの二人の動きは教室内では遅く、その時間はいたずらに私の握力を消耗するだけだった。
「もう、無理…」
雪乃の顔をちらっと見てみると、だいぶ苦しそうな顔をしている。もう少し、もう少し頑張れば…。
「ああっ!」
雪乃が、ついに手を離した。私の粘り勝ちだ。すぐさま私はドアを閉め、鍵をかけ、銃をもう一度雪乃の頭に当てた。