コワレモノ―人類最後の革命―
「花梨…」
「あとは私がどうにかするから」
「おい、どこ行くんだ、春名?」
「御心配には及びませんよ、先生。…ほら、こっち」
花梨は私の手を引っ張り、校舎の外へと連行した。もちろん、屋根のある渡り廊下だ。しかし斜めに降る雨のせいで、そこまで大した防雨にはならなかった。
「…やっぱり、咲羅だったんだ」
「何が?」
「コワレモノ」
「…えっ…?」
「隠そうとしたって無駄よ。私には分かるの」
花梨はスマホを取り出し、画面を私に見せた。
「最初見た時は驚いたわ。まさかあの時咲羅を突き飛ばしたメンバーが消されていくなんてね。このサイトを見た時、必死でコワレモノの正体を掴もうとした。当然、姫にも協力して頂いた」
「姫?」
「気づいてるでしょ? 私と月見と雪乃は、坪根姫乃の腹心の部下だってこと」
「坪根『姫』ってことね」
「そう」
渡り廊下にも雨は降る。地面が濡れて滑りそうだ。
「…で、結局コワレモノは咲羅だっていう結論に至ったの」
「ご名答」
「でも…姫は『好きにさせておきなさい』とおっしゃった…」
「え?」
「姫は…私達のことをただの道具としか思っていないんだと思う…」
「いや、まさかそれはないでしょ…」
「あ~あ、気づかれちゃった…」
校舎から…姫乃が出てきた。
「姫、授業はどうされたのですか…?」
「抜けてきた。先生を脅せば一発だもん。お金持っといてよかった~」
「あとは私がどうにかするから」
「おい、どこ行くんだ、春名?」
「御心配には及びませんよ、先生。…ほら、こっち」
花梨は私の手を引っ張り、校舎の外へと連行した。もちろん、屋根のある渡り廊下だ。しかし斜めに降る雨のせいで、そこまで大した防雨にはならなかった。
「…やっぱり、咲羅だったんだ」
「何が?」
「コワレモノ」
「…えっ…?」
「隠そうとしたって無駄よ。私には分かるの」
花梨はスマホを取り出し、画面を私に見せた。
「最初見た時は驚いたわ。まさかあの時咲羅を突き飛ばしたメンバーが消されていくなんてね。このサイトを見た時、必死でコワレモノの正体を掴もうとした。当然、姫にも協力して頂いた」
「姫?」
「気づいてるでしょ? 私と月見と雪乃は、坪根姫乃の腹心の部下だってこと」
「坪根『姫』ってことね」
「そう」
渡り廊下にも雨は降る。地面が濡れて滑りそうだ。
「…で、結局コワレモノは咲羅だっていう結論に至ったの」
「ご名答」
「でも…姫は『好きにさせておきなさい』とおっしゃった…」
「え?」
「姫は…私達のことをただの道具としか思っていないんだと思う…」
「いや、まさかそれはないでしょ…」
「あ~あ、気づかれちゃった…」
校舎から…姫乃が出てきた。
「姫、授業はどうされたのですか…?」
「抜けてきた。先生を脅せば一発だもん。お金持っといてよかった~」