脳をえぐる小説集


そのとき、やっと気がついたんだ。


この奇妙な状況は、膜が引き起こしているんじゃないかってね。


両親や友達の様子がおかしくなったのも、この膜に包まれたあとのことだった。


そう、そうなんだよ。


あの膜は、周囲の人間に、強い嫌悪感をあたえる、不可思議な力を持つ存在だったんだ。




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