脳をえぐる小説集


まずあの膜は、人間を包み込む。そしてまわりに嫌悪感を発し、その人間が他人に嫌われるようにする。


その人間は深く絶望し、やがてあの少女のように自殺する。


膜は、そうやって死んだ人間の魂をすする。


あの膜は、そういう何かなんだと、そのときのおれはさとったんだ。



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