脳をえぐる小説集


そのあとすぐに、おれは家を飛びだした。そして中崎にもらった名刺に印刷されていた、ガジの会本部の住所へ向かった。


おかしくなりたいと思ったんだ。あのとき会った、中崎と田村には、どこか異常な気配を感じた。あいつらの所へ行けば、まともじゃなくなれそうだ。そうすれば、この苦しみから逃れられる。


そんな、自暴自棄なことを考えていたよ。



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