アロマティック
「超迷惑!? こっちのほうが超迷惑だっていうのよ! 買いたかった本はボロボロになっちゃうし、誰かさんが急に手を離すもんだから、転ぶはめになるしで、痛かったんだから! 文句ばっかりならべてたけど、こっちは散々な目にあったんだからね!!」
とどめに指をさして睨み付けると、痛む頭を撫でながら本を投げられた男が身を乗り出してきた。しかめられた顔が急接近し、驚愕に目が見開かれる。
「ん!? あれ、あのときのチビ子?」
「そうよ! こっちに座ってたらあんたの悪口が聞こえてきたのよっ」
といって、となりの個室を指さす。
「みのりちゃん、なにやってる……ひっ」
おそるおそる様子を見に来た理花が、目の前の光景に息を飲む。目を見開いたまま、信じられないというように口元を押さえ、その場にへたりこんでしまった。体から力が抜けたように座り込んだまま、呆然としている。
「理花?」
「み、みみみみみのりちゃん! あ、あああ」
「理花? どうしたの!? 大丈夫?」
大変! 理花が壊れた。
みのりは心配になって、彼女に駆け寄る。
「みのりちゃん……あ、あのひとたち「Earth」!」
まるで一時停止画面を見ているように、理花は動きを止めて、目の前に座る5人の男たちを見た。
とどめに指をさして睨み付けると、痛む頭を撫でながら本を投げられた男が身を乗り出してきた。しかめられた顔が急接近し、驚愕に目が見開かれる。
「ん!? あれ、あのときのチビ子?」
「そうよ! こっちに座ってたらあんたの悪口が聞こえてきたのよっ」
といって、となりの個室を指さす。
「みのりちゃん、なにやってる……ひっ」
おそるおそる様子を見に来た理花が、目の前の光景に息を飲む。目を見開いたまま、信じられないというように口元を押さえ、その場にへたりこんでしまった。体から力が抜けたように座り込んだまま、呆然としている。
「理花?」
「み、みみみみみのりちゃん! あ、あああ」
「理花? どうしたの!? 大丈夫?」
大変! 理花が壊れた。
みのりは心配になって、彼女に駆け寄る。
「みのりちゃん……あ、あのひとたち「Earth」!」
まるで一時停止画面を見ているように、理花は動きを止めて、目の前に座る5人の男たちを見た。