アロマティック
「買い物、付き合ってくれてありがとう。今日はこのまま電車で、永遠くんのいる現場に向かうから」
みのりと向き合い、頷いた理花がふと真顔になる。
「アロマティックの撮影はそろそろ?」
「うん、今週からみたい」
「そっか。みのりちゃん」
「ん?」
「頑張ってね」
「ん? うん」
改めて真剣な表情でいわれて、みのりは少し戸惑った。
「私はみのりちゃんの味方だってこと、忘れないで。必ず力になるからね」
「……? ありがとう」
笑顔で別れたものの、別れ際に理花が発した言葉が、みのりの胸に引っかかるものを残した。
今日はコンサートに向けての打ち合わせで、Earthのメンバーが集まる。
Earthの所属する事務所は、大きなビルひとつ丸ごと所有していて、そのなかには会議室やリハーサルの出来る大きなスタジオがいくつも設けられている。みのりが向かう目的の場所はリハーサルスタジオの一室。買い物も早く済んだので、指定された時間よりも早めに到着した。
一番乗りかな? みのりがドアを開けると、椅子に座る先客の姿が。
「おはよう」
声をかけると、先客は読んでいた雑誌から顔をあげた。永遠だ。みのりと顔を合わせると、歓迎の笑顔を浮かべ、座ったまま自分のとなりの椅子を引いて、みのりが座るのを待った。
みのりと向き合い、頷いた理花がふと真顔になる。
「アロマティックの撮影はそろそろ?」
「うん、今週からみたい」
「そっか。みのりちゃん」
「ん?」
「頑張ってね」
「ん? うん」
改めて真剣な表情でいわれて、みのりは少し戸惑った。
「私はみのりちゃんの味方だってこと、忘れないで。必ず力になるからね」
「……? ありがとう」
笑顔で別れたものの、別れ際に理花が発した言葉が、みのりの胸に引っかかるものを残した。
今日はコンサートに向けての打ち合わせで、Earthのメンバーが集まる。
Earthの所属する事務所は、大きなビルひとつ丸ごと所有していて、そのなかには会議室やリハーサルの出来る大きなスタジオがいくつも設けられている。みのりが向かう目的の場所はリハーサルスタジオの一室。買い物も早く済んだので、指定された時間よりも早めに到着した。
一番乗りかな? みのりがドアを開けると、椅子に座る先客の姿が。
「おはよう」
声をかけると、先客は読んでいた雑誌から顔をあげた。永遠だ。みのりと顔を合わせると、歓迎の笑顔を浮かべ、座ったまま自分のとなりの椅子を引いて、みのりが座るのを待った。