アロマティック
宴もたけなわ、進行役のひとがマイクを取り出し、出演者からコメントをもらいはじめた。
感想を述べたり、寂しがったり、酔っぱらってるひともいて、泣きながら話したり、身ぶり手振り話すひともいて面白い。
「皆さん、おつかれさまでした」
お酒が入っても変わらない、心の内側を撫でる低音ボイスが聞こえてきた。永遠だ。
「25年生きてきて、アロマティックというドラマではじめてアロマに出会いました。いまではアロマのない生活は考えられないほど、すっかりはまっています。それもひとえに、つきっきりでアロマを教えてくれた藤本みのりさんと、親切丁寧に指導してくださった須藤さんのおかげです。ありがとうございました!」
永遠の話しに聞き入っていると突然、名前を呼ばれてその場にいるひとたちがふたりを探し、たくさんの視線が一斉にこちらを見た。須藤さんと顔を合わせ、慌てて共に立ち上がる。
「あ、どうも……」
拍手に包まれ、おじぎすると永遠が嬉しそうに頷くのが見えた。再び永遠の話しがはじまり、皆の関心がそちらに向くと、緊張から解放されたふたりは再び座る。
「び、びっくりした」
「急に名前を呼ばれるなんてね。でも、永遠さん、素敵な方ね」
「そうですね」
永遠得意の話術で、皆を話しに引き込んでいる。ときに笑いを交えながらも、大変だったことや発見したことを、自分の言葉で伝えていた。無駄なおしゃべりをするひとはほとんどいなかった。
「みのりさん」
「はい」
須藤さんが真剣な表情をしている。みのりはきちんと話しに向き合うため、いずまいを正した。
感想を述べたり、寂しがったり、酔っぱらってるひともいて、泣きながら話したり、身ぶり手振り話すひともいて面白い。
「皆さん、おつかれさまでした」
お酒が入っても変わらない、心の内側を撫でる低音ボイスが聞こえてきた。永遠だ。
「25年生きてきて、アロマティックというドラマではじめてアロマに出会いました。いまではアロマのない生活は考えられないほど、すっかりはまっています。それもひとえに、つきっきりでアロマを教えてくれた藤本みのりさんと、親切丁寧に指導してくださった須藤さんのおかげです。ありがとうございました!」
永遠の話しに聞き入っていると突然、名前を呼ばれてその場にいるひとたちがふたりを探し、たくさんの視線が一斉にこちらを見た。須藤さんと顔を合わせ、慌てて共に立ち上がる。
「あ、どうも……」
拍手に包まれ、おじぎすると永遠が嬉しそうに頷くのが見えた。再び永遠の話しがはじまり、皆の関心がそちらに向くと、緊張から解放されたふたりは再び座る。
「び、びっくりした」
「急に名前を呼ばれるなんてね。でも、永遠さん、素敵な方ね」
「そうですね」
永遠得意の話術で、皆を話しに引き込んでいる。ときに笑いを交えながらも、大変だったことや発見したことを、自分の言葉で伝えていた。無駄なおしゃべりをするひとはほとんどいなかった。
「みのりさん」
「はい」
須藤さんが真剣な表情をしている。みのりはきちんと話しに向き合うため、いずまいを正した。