アロマティック
「みのりちゃんは、あいつらと違うよねっ」
可愛らしく首をかしげ、お愛想たっぷりの笑顔。
みのりのとなりに座って、アロマ基材を手に取り、勉強していた永遠が、真剣な表情のまま顔をあげる。
「移すなよ」
「永遠ちゃんまでそんなこという!?」
も~! と、椅子の背もたれに大袈裟なくらいのけ反る聖。その勢いに、椅子ごとひっくり返ってしまいそうだ。
「今日から俺は、誰と一緒にやっていけばいいんだ!」
仲間に見放され、まるでこの世の終わりが来たかのようなショックを受けた聖が頭を抱える。そんな聖のオーバーリアクションもいつものことなのか、メンバーの皆は何事もなかったように無視している。
「おはよー諸君!」
そこへ、おまちかねのリーダー、空がやっと到着。遅れてきたことに悪びれることなく、爽やかな笑顔で。
「おはよーじゃないでしょ! 遅刻ギリギリですよ!」
文句をいいなからも、どこかホッとした様子の天音に、リーダーの空は顔をしかめる。
「もう充分マネージャーに怒られちまったよ。これ以上の文句は受け付けないぞ」
メンバーの皆と次々に挨拶のハイタッチを交わし、空は素早く衝立の裏に入る。まもなく服を着替える衣擦れの音が聞こえ始めた。
可愛らしく首をかしげ、お愛想たっぷりの笑顔。
みのりのとなりに座って、アロマ基材を手に取り、勉強していた永遠が、真剣な表情のまま顔をあげる。
「移すなよ」
「永遠ちゃんまでそんなこという!?」
も~! と、椅子の背もたれに大袈裟なくらいのけ反る聖。その勢いに、椅子ごとひっくり返ってしまいそうだ。
「今日から俺は、誰と一緒にやっていけばいいんだ!」
仲間に見放され、まるでこの世の終わりが来たかのようなショックを受けた聖が頭を抱える。そんな聖のオーバーリアクションもいつものことなのか、メンバーの皆は何事もなかったように無視している。
「おはよー諸君!」
そこへ、おまちかねのリーダー、空がやっと到着。遅れてきたことに悪びれることなく、爽やかな笑顔で。
「おはよーじゃないでしょ! 遅刻ギリギリですよ!」
文句をいいなからも、どこかホッとした様子の天音に、リーダーの空は顔をしかめる。
「もう充分マネージャーに怒られちまったよ。これ以上の文句は受け付けないぞ」
メンバーの皆と次々に挨拶のハイタッチを交わし、空は素早く衝立の裏に入る。まもなく服を着替える衣擦れの音が聞こえ始めた。