恋の味【更新中】


木本先生は国語の先生で、あまり声を荒らげたり、顔色を変えたりしないような、優しい先生だと多くの生徒にも慕われている。

そんな人が眉間にしわを寄せて焦っているような、怒っているような、そんな表情で廊下を走っていた。



ふと、夏樹の顔が脳裏をよぎる。


でも、さすがに夏樹が関係しているとは思えないし、思いたくもない。

だって、たかが昼休みに外で遊んでなかっただけでしょう?

そんなの自分の勝手だし、日によって外で遊んだり教室で時間を使ったりするのは個人の自由であるわけであって。


まぁ、普段から基本的に外で遊んでいるのを見かけるのがそう思ってしまう原因なのだけれど。


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