恋の味【更新中】
「なっちゃん、息はあるけど、さっきまで緊急治療室にいたんだよ?!?!」
泣きながら声を荒らげる春香に、ちょうど廊下を通りかかった看護婦さんが気付き、
「他の患者さんいるから」
と言って人差し指立て、それを自分の口の前に持ってきてジェスチャーをした。
…あれ?
なにこれ?
いや、でも、そんなはずはない。
春香は、私よりも先に看護婦さんに言った。
「あのね、白雪が夏樹のことわからないみたいなの…」
どうやら春香はこの人と何度か話したことがあるみたい。