恋の味【更新中】

どうやらハズレみたいだ。

この学校には白雪はいなかった。


いや、たしかにいなかったのだが。



「その白雪ってさ、この学校の生徒じゃなければ、俺知ってるけど?」


転校して約2週間が経ち、席がとなりのため仲良くなった『櫻井春葵』がぽろっとこぼした一言に俺は食いついた。


焼きそばを口に運びながら、上目使いでなつきをちらっと見て、春葵は言った。


「可愛いって有名だよ。この近くの私立校に通ってると思うけど」


まじかよ…としか言えなかった。

こんなに早く情報が入るとは。

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