君の前で涙を流す。
「ねぇ、月君。カランコエの花言葉。知ってる?」
俺は、首を横に振った。
「“沢山の小さな思いで”“祝福を告げる”そう言う花言葉なの。」
ニコッと笑った美咲。
俺は、ハッとした。
「沢山の思い出をありがとう。そして、私から解放されて。そうしたら貴方は幸せになれる。おめでとう!」
泣きながら微笑んでいた美咲は、あまりにも悲しそうだった。
「お昼寝、するから今日は帰って?バイバイ」
美咲…………。
「……バ、イバイ……」
俺は、声を出しきる。
俺は、美咲の部屋を出た。