白雪さんと7人の兄弟
「10年間、お前がいたからやってこれた。
10年間、お前が支えてくれたからここまでこれた。

妃奈、お前はあたしの最高の親友だよ。


だからこそ、引き止めたりはしない…!」

リセは言葉を続けた。

「…あたしの願うことは、ただ一つ。

お前が一番幸せになれる道を見つけられること。
…なんとなくだけど、お前は新しい家族ともやっていける。
ううん、幸せをつかめる気がする。
大丈夫、あたしが保証する。

だから、行っておいでよ。妃奈。」

リセは、私を優しく抱きしめた。
リセの温もりが、鼓動が伝わってくる。

「…リセ、私、行くよ。
新しい家族の元に。」

「…おう。」

「…良かったねえ、妃奈、リセ。」

玲も涙を零しながら言った。
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