白雪さんと7人の兄弟
私、妃奈ももう17歳で、来年にはこの天星園を出なければならない歳になってしまっていた。ここの女の子達は皆、私の大切な妹だ。一人一人、ここに来た理由はあるけれど、それでも私は妹達が大切。
でも、リミットというものは今、この一秒もまた私の背を追いかけている。
ここを出て一人で生きてくか、それとも誰かの家の養子として生きていくか。
私にはどうなるのか、分からない。
階段を降りて真っ先にキッチンへと向かう。先客が居たらしく、ジュージューと何かが焼ける音。ちらり、と覗いてみると視界に移ったのは派手な金髪。
「紅音ちゃん?おはよ。」
「うわああ!って、なんだ…妃奈姉か…おはよう、妃奈姉。」
私がプレゼントしたエプロンをしながらウインナーを焼くのは、私の次くらいに年長で、今年で16歳の立川紅音ちゃんだった。
キラキラと輝く金髪は地毛だからか、曇り一つない。生まれも育ちも日本な紅音ちゃんは、所謂ハーフというやつではあるが、紅音ちゃんを産んだお母さんは蒸発。お父さんは国に帰ってしまったため、行方知らずだそうだ。
紅音ちゃん曰く、幼い時のことだから殆ど顔は覚えていないらしい。
でも、リミットというものは今、この一秒もまた私の背を追いかけている。
ここを出て一人で生きてくか、それとも誰かの家の養子として生きていくか。
私にはどうなるのか、分からない。
階段を降りて真っ先にキッチンへと向かう。先客が居たらしく、ジュージューと何かが焼ける音。ちらり、と覗いてみると視界に移ったのは派手な金髪。
「紅音ちゃん?おはよ。」
「うわああ!って、なんだ…妃奈姉か…おはよう、妃奈姉。」
私がプレゼントしたエプロンをしながらウインナーを焼くのは、私の次くらいに年長で、今年で16歳の立川紅音ちゃんだった。
キラキラと輝く金髪は地毛だからか、曇り一つない。生まれも育ちも日本な紅音ちゃんは、所謂ハーフというやつではあるが、紅音ちゃんを産んだお母さんは蒸発。お父さんは国に帰ってしまったため、行方知らずだそうだ。
紅音ちゃん曰く、幼い時のことだから殆ど顔は覚えていないらしい。