こうべ物語
「お姉さん、もし良かったら、私、一緒にお風呂ついて行ってもいいですかぁ?」
無邪気な笑顔を見せる。
その笑顔が麻里奈にはとても嬉しく思えた。
「うんうん、いいよ。ここで会ったのも何かの縁だよね。」
「そうですね。」
そのまま、目の前にいる制服の女性をチラリと見つめる。
「でも、2人より、3人の方がもっと楽しいなぁ~。」
「あ、え…。」
制服の女性は、ただただ戸惑っている。
「ねぇ、一緒に行きましょうよ!」
色黒の女性が今度は強引に制服の女性の腕を引っ張る。
その力に流されて、ようやく制服の女性もその場から動き出した。
「じゃあ、3人でお風呂に行こう!すみません、この近くに温泉ありますか?」
「温泉?」
色黒の女性が不思議がる中、麻里奈は平然と傍にいる参拝客に温泉の場所を尋ねた。
《さくら×涼子×麻里奈① 終わり》