大人しい彼の裏顔

「本当、うるせーやつ」



「え？」
何か、聞こえたような…

「いや、なんにも…ごめんね？
橘のせいで。気にしないでね」



「はい…芽依先輩の思いつきには慣れましたから」


「お、僕は今だに慣れないよ」



「そうなんですか…」

先輩と真反対だから、無理もないよね。



「あ、そろそろ行かなきゃ行けないからごめんね」



「は、はい」
なんか、凄くとても…優しくて誠実そうな人だな。