大人しい彼の裏顔
「本当、うるせーやつ」

ボソッと呟いたつもりが聞こえてたよう
「え?」と返ってきた。

「いや、なんにも…ごめんね?
橘のせいで。気にしないでね」

思いっきり誤魔化した俺を怪しまずに居てくれた凛ちゃん。


「はい…芽依先輩の思いつきには慣れましたから」

思いつきなのか…

「お、僕は今だに慣れないよ」

あぁ、危ない。
凛ちゃんといるとボロが出そうだ。

「そうなんですか…」と返ってきたがこれ以上ボロが出たら困るから退散するか。


「あ、そろそろ行かなきゃ行けないからごめんね」

俺も授業だしな…

「は、はい」

凛ちゃん抱きしめてー!




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